元気の出る言葉・竹内久美子
前回は戦後間もなく女性の自由恋愛や奔放な性を書いた事から「子宮作家」と揶揄された瀬戸内晴美氏を紹介しましたが、〈動物行動学〉の立場から、人間の性の本質に迫ろうとしたのが竹内久美子氏(56年生)である。彼女の結論から述べれば、人の行動特に生殖行動は〈利己的遺伝子〉が決める、の主張であり、R・ルーデンス氏の「利己的遺伝子」論が名高い。ルーデンス氏の「利己的遺伝子論」の本は、20年前にTVでヒットした〈高校教師――教師と女性徒との禁断の恋を描いた〉の中で、教師の愛読書として小道具に用いられていた。
京都大で恩師日高教授の下で、動物行動学に学んだ彼女のオモシロクてトンデモない論を早速紹介しましょう。
〇「人類を進化させたもの、それはズバリ浮気である。遺伝子は
常に自分の遺伝子〈子孫〉を残せと命令している。よって人はパートナーがいても、より生存率の高い異性を常に求めるようプログラミングされている。浮気という不安定な関係は思考力を伸ばし、勇気ある人間を選択していく。よって人類を進化させたのは浮気だ。〈ドーキング論〉。 〇男から別れ話をされた時、女は排卵する。 〇なぜ女はやせたがるかーー不健康で妊娠しにくい体をつくり、より強い男しか受精できなくするためだ。 〇女は二人以上子供ができると浮気しやすい。つまり、とりあえず子供を育てる環境を確保したうえで、よりレベルの高い男を探そうとする。その為に排卵期ほど遠出したがる【ベイカー論】 〇男が美女を求めるのはなぜか。その答えは、小顔・小顎・プルプル唇は多量のエストロゲン〈女性ホルモン〉を必要とし、均整のとれた顔や体はウィルスに強く、メリハリのきいた女性ほど受胎率も高い。色白も免疫力の強い事の証明である。〇結論。男というものは常に「よりよい母体」を求めている。理由は「利己的遺伝子」の働きによってであるーー彼女の著「浮気人類進化論」より。だから、自分の行動は自分の意思のせいでなく、無意識のDNA〈利己的遺伝子〉のせいだ、と開き直っていいと氏は言うのです。
この本が出た後、彼女はものすごいバッシングにあい、引きこもりに近い状態になったという。そこから、彼女の〈元気の出る言葉〉は「人の言う事は99%聞かない、でいいですよ。理由は、人は無意識に相手を操作、支配しようとしているからてす」と。
道徳的、若しくは理性的生き方を志しておられる方は納得できないかも知れません。評価はご自由に。筆者も全面支持している訳ではありません。こんな事も言ってるからです。「女は男の薬指を観て男性力を判断する」はまだいいです、筆者は薬指が長い方なので。しかし「思想的日本型リベラルを観ると、睾丸が小さい男がなりやすい!! テストステロン〈男性ホルモン〉が少ない為である」は頷けませんね。
最後に、「元気の出る言葉」シリーズは終了します
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