小泉今日子さん・安倍批判
小泉今日子がアベノマスクを真っ向から批判したと話題になっている。小泉は自ら代表を務める「株式会社明後日」名義のアカウントでツイッターをやっているのだが(プロフィルには〈代表取締役の小泉今日子が呟きます。〉とある)、4月22日13時、「アベノマスクの不良品を政府、公表せず」というニュースをリツイートして、こうつぶやいたのだ。
〈人間だから間違えや失敗は誰にでもあるだろう。一生懸命やった結果だったら人はいつか許してくれるかもしれない。でも汚らしい嘘や狡は絶対に許されない。カビだらけのマスクはその汚らしさを具現化したように見えて仕方がない。〉
ストイックな表現ながら、嘘だらけの安倍政権の本質を鋭く抉るツイート。芸能界を休んでいるとはいえ、あのキョンキョンがここまで踏み込んだことに、驚いた人も多かったのではないか。
しかし、小泉のこうした姿勢はこの日だけではない。コロナ感染拡大のなか、政府の対応を批判するツイートを頻繁にリツイートし、自らも発信を続けているのだ。
たとえば、前日の4月21日にも、アベノマスク の製造元に関する疑惑についてのツイートをリツイートして〈本当に最低だ!〉と、一刀両断していた。
同じ21日には、東京五輪延期にともなう追加費用を負担することに安倍首相が合意したという問題で、東京新聞の望月衣塑子記者が〈コロナで経済が悪化してるのに、日本にオリンピック費用をそんなに負担できる訳がない。巨額な日本の負担は国民への税金に跳ね返る。これなら開催を見送るべきだ。〉とツイートしたのをリツイート。〈まったくそうだ〉と強く同意を表明していた。
小泉は外務省がコロナ政策批判封じに24億円もの予算を投じた問題に対しても、ツイートしている。4月16日に、ワシントンポストがこの問題を報じると、やはりそれを紹介した望月記者のツイートをリツイートして、こんな一言を述べていた。
〈批判されない努力をしたらいいのに…。〉
しかも、安倍政権へのこうした批判の一方で、コロナ禍で市民に寄り添った動きをしている政治家には、賛同の意思表示をしている。
たとえば、16日には、共産党の志位和夫委員長の〈エンタメ関係者から切実な訴え。「イベント自粛で一番打撃を受けているのは、『舞台を裏で支えている人々』―音響、照明、舞台装置、衣装、メイク、グッズの制作、会場警備など、裏方の方々であり、このままでは、日本の文化・芸術は土台から崩壊し、一旦崩壊したら再生できない」自粛への補償を!〉というツイートをリツイートして。〈切実な問題。〉とつぶやいていた。
また、20日は、「いのちとくらしを守るなんでも相談会」で電話対応する山本太郎氏の様子をツイートする雨宮処凛氏のツイートをリツイートして〈現場の人。〉と評価。その少し後には、ニューヨーク州のクオモ知事が、日曜日の朝、老人ホームに自ら医療器具を運んできたという目撃手記をリツイートして、やはり〈現場の人。〉と評していた。
コロナの問題だけではない。3月28日には、森友問題の決裁文書改ざんを強要され自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんの妻が第三者委員会による再調査を求める署名もリツイート。さらに、森友文書改ざん問題、オリンピック費用問題、昭恵氏大分旅行問題など数々の政権批判ツイートに「いいね」をしていた。
2018年には森友文書改ざん抗議デモ呼びかけに「いいね」をしていた小泉
いずれにしても、小泉は明らかに安倍政権に対して怒り、その国民を切り捨てる政策にNO を突きつけていると言っていだろう。
小泉はもともとリベラルな政治スタンスをもっており、2018年には森友文書改ざんに抗議する、官邸前の大規模デモを呼びかけるツイートや劇作家であるケラリーノ・サンドロヴィッチ氏の安倍政権批判に「いいね」をしていた。
しかし、当時はまだ、「いいね」だけで自らリツイートやツイートをすることはほとんどなかった。当時、「女性セブン」(小学館)からこの抗議デモや政権批判への「いいね」について直撃を受けた際も、小泉は「この件については私の言葉では語るつもりはありません」と語っていた。
それがここにきて、自らの言葉で語り始めたというのは、安倍政権のあまりの酷さに黙っていられなくなったということだろう。
しかも、小泉はいまの日本で政権批判を口にすれば、安倍応援団やネトウヨから総攻撃を受けるということも覚悟しているようだ。というのも、小泉はあるユーザーのこんなツイートに「いいね」をしていたからだ。
〈「政治的発言が多すぎてファンだけど引きました」って発言、それ自体が、そういうことを言うことで相手の政治的発言を控えさせようとする、まさに大変政治的な発言だと理解してないのかな。〉
小泉の政治や社会に対する真摯な思い、そして勇気に、あらためて拍手を送りたい。ーーリテラ24日
橋ーーエライ!キョンキョン。まともな芸能人の見本みたいだな👏