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「桜名簿」が存在する根拠


 疑惑続出の「桜を見る会」を巡って、招待者名簿を「廃棄した」と内閣府は強弁し続けてきたが、安倍首相の「墓穴答弁」で状況は一変。やっぱり、招待者名簿は確実に残されていることがほぼ判明した。   ◇  ◇  ◇内閣府はこれまで、招待者名簿について「紙」の資料はシュレッダーにかけ、電子データも削除したと怪しい主張を展開してきた。対する野党は、電子データの削除を示すPC上に残された「ログ(履歴)」の開示を要求。内閣府はかたくなに開示を拒否し続けてきた。  ところが、22日の衆院本会議で安倍首相がやらかした。  代表質問に立った立憲民主党の枝野幸男代表が改めてログの開示を要求すると、安倍首相は「(ログの)内容を明らかにすれば、(第三者によるPCへの)不正侵入を助長する恐れがあり、開示することはセキュリティー上の問題がある」と珍答弁。SNSでは〈ありえないw〉〈そんな嘘には騙されない〉といった意見が飛び交っている。

専門家は「黒塗りで出せば問題ない」  ログ開示は本当にセキュリティー上、問題があるのか。ITジャーナリストの井上トシユキ氏の見立てはこうだ。

「ログは、メモリーに保存されているPCの過去の『動作記録』です。検索すると〈〇年×日 △時◇分 delete〉といった形で画面にズラッと表示されます。一般的には、個人情報やメールアドレスなどが特定されるような情報は表示されません。仮に表示されたとしても、黒塗りで隠せば問題はないはずです。  内閣府はデータをサーバーで一元管理する『シンクライアント方式』を採用しています。サーバーから個人端末にデータを呼び寄せて作業する場合、安全性の観点から端末のインターネットを切断し、オフライン状態にして利用するのが一般的。そういった運用をしているのなら、そもそも不正侵入される経路はないのではないでしょうか」

22日の野党追及本部では、国民民主党の原口一博国対委員長が内閣府の担当者に「現物を出せないなら、ログを見て、いつ廃棄したのか私に教えてくれるだけでもいい」と発言。野党は必ずしもログそのものの開示を求めているわけではないのだ。  ちょっと確認すれば済む話なのに、かたくなに「開示拒否」にこだわるのは、廃棄したことを示すログ自体が存在しないからに違いない。つまり、名簿の電子データは廃棄されず、しっかり保存されている可能性が高いのだ。   実際、「なかった」はずの「桜」関連文書がちゃんと保存されていたケースが相次いでいる。21日には、桜を見る会の2011~13年開催分の決裁文書が存在していることが発覚。13~19年開催分の招待者数や内訳を示した文書が残されていることも分かった。これらの文書は各年ごとにまとめられ、厚さ10~15センチのファイルにとじられており、内閣府官房総務課の一室に置いてあったという。おびただしい数の「桜」関連文書が残っているのに、招待者名簿だけ「存在しない」とは、どうみたって不自然だ。 安倍首相の墓穴答弁で名簿が残されていることはハッキリした。野党は内閣府の一室に乗り込んで捜しに行った方がいいーー日刊ゲンダイ23日より転載

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