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ミタゾノ・ラグビー2


今月20日、東京で行われたラグビーワールドカップ準々決勝「日本対南アフリカ」の試合を観戦した三反園訓鹿児島県知事が使ったチケットは、県職員に命じ裏ルートで入手させたものだった。  民間企業から「ただでもらった」(県関係者の証言)というチケットは、最低でも17万円はするというセレブ専用。「公務」とかけ離れた愚行によって、歪む県政の実態が浮き彫りになった格好だ。  問題は他にも――。県が「ご招待」と胸を張るチケットの無償譲渡は、政治資金規正法が禁じる「企業から政治家個人への寄附」にあたる可能性がある。

■「ご招待」では済まない高額チケット  知事がもらったチケットは、高級な飲食などのサービスが付く「ホスピタリティパッケージ」という特別なもの。今月20日の南アフリカ戦のチケットは、最低でも税抜きで17万円だったという。 (*下は、日本対南アフリカ戦以外の準々決勝の、知事がもらったものと同じ観戦チケット。「170,000円から(消費税抜き))」とある)

 官僚がモノをもらった場合、5,000円を超えるものについては届出が必要になるように、役所が高額な物品や金券を簡単にもらうことはできないはずだ。「ご招待」なら対価がいくら高額でもかまわないというなら、賄賂の横行が容認されることになる。鹿児島県の「ご招待だから(問題ない)」という姿勢は、醜い自己弁護に過ぎない。

■政治資金規正法違反の疑い  問題は、プレミアチケットをもらい使用したのが“三反園訓個人”という点だ。チケットは明らかに知事あてに贈られたもの。すると、知事個人への「寄附」という見立てが成り立つ。

 県の担当課は23日になって、チケットとともにワールドカップ組織委員会公認の「ネクタイ1本」が送られてきたことを明かしている。“知事に使って欲しい”という意味合いがあるのは言うまでもあるまい。これは、チケット譲渡が、組織としての「県」ではなく、三反園知事個人へのプレゼントであることの証左だろう。

 一方、知事を「ご招待」したのは、今年4月から鹿児島県の顧問に就任している溝畑宏元観光庁長官が紹介した東京の人材派遣会社だ。ラグビーワールドカップのスポンサー企業でもある同社は、鹿児島県内に営業所を有していることが分かっている。チケットとネクタイは、県内に拠点を持つ「企業」が、知事に寄附したということだ。

政治資金規正法は、政党と政党支部及び政党の政治資金団体以外の政治団体や政治家個人が、企業・団体から寄附をもらうことを禁じており、三反園知事へのチケット贈与は、この規定に抵触する可能性がある。チケットの価格は、報じてきた通り最低170,000円。儀礼の範囲を、はるかに超える金額なのである

          ーーーハンターニュース23日より転載

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