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暗雲のG20


G20大阪サミットが28日、開幕したが、議長の安倍首相がとりまとめる「首脳宣言」に暗雲が立ち込めている。 マクロン仏大統領は26日、安倍首相との会談後の共同会見で「もしG20の宣言にパリ協定が言及されていなければ、フランスは受け入れないということだ」と明言。宣言案では、地球温暖化や脱炭素化は盛り込まれず、「パリ協定が軽視されている」(26日付の英紙フィナンシャル・タイムズ)という。ただ、安倍首相がマクロン大統領の顔を立て、踏み込んだ文言を入れようとすれば、今度はトランプ米大統領がカンカンだ。トランプ政権は17年、温暖化対策の国際ルールを定めたパリ協定からの離脱を宣言している。  香港の条例問題では、学生らが、中国を除くG20参加国の総領事館に条例問題をG20で取り上げるよう請願書を出した。トランプ大統領が米国内向けに“人権派”をアピールするため「シンゾー、首脳宣言で触れろ」と要求するかもしれないが、中国の習近平主席が黙っていないだろう。

宣言案では、トランプ大統領に配慮し「反保護主義」の文言は避け、「自由貿易の促進」でお茶を濁そうとしている。TPPに参加しているシンガポールやチリが何か言ってくるかもしれない。  国際ジャーナリストの春名幹男氏が言う。 「G20は先進国だけでなく途上国も参加していて、首脳宣言をまとめるのは至難の業なのです。ましてや今回は、これまでにも増して、さまざまな対立を抱えている。安倍首相にまとめる調整力があるのかどうか。参院選の直前ですから、首脳宣言の採決見送りだけは何としても避けたいでしょう。その場合、抽象的で中身のない宣言になる可能性があります」

 昨年のパプアニューギニアのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)は、米中対立から初めて首脳宣言が見送られた。安倍首相は、首脳宣言にこぎつけられなかった初のG20議長として名を残すことになるのか。ーー日刊ゲンダイ27より転載

橋ーームノ― ソーリがどう捌くか見ものです。捌くのは事務方だけど( ´艸`)

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