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改憲案の嘘

  • 2019年6月5日
  • 読了時間: 2分

 5月28日付の自民党青年局ニュースによれば、同党は、例年通り5月31日の大分県を皮切りに6月16日の福岡県に至るまで、全47都道府県で、「青年部・青年局全国一斉街頭行動」として「拉致問題の解決」と「憲法改正」について街宣活動を展開している。  添付された資料によれば、改憲の論点は、党大会で承認された①「自衛隊」の憲法条文への明記②緊急事態条項の新設③参院選挙区の合区解消④教育の充実である。 ところが、冒頭に掲げられた資料の第一の説明文が、「現行憲法の『国民主権』『基本的人権の尊重 』『平和主義』の三つの基本原理は堅持しつつ、憲法改正を目指します」とある しかし、これは明白な嘘である。  第一に、憲法条文中に「自衛隊」と明記する案は、公刊された自民党の説明を読めば明らかなように、これまでは公式に「必要・最小限」の自衛とされてきたものを「必要」な自衛に拡大するものである。つまり、これまでは政府見解で「必要・『最小限』の自衛」とされてきたものを、「必要」に拡大することにより、今でも公式には原則としてできない海外派兵も政府が「必要」だと判断すればできるようになる。

 これは、米国と同様に対外的な交渉の前面に簡単に軍隊を出す「軍国主義」に通じるもので、対外交渉の最後の手段としての「専守防衛」しか認めていない現憲法の「平和主義」を否定するものである。  第二に、緊急事態条項は、自民党案では、非常時には首相に、行政権に加えて立法権、財政権、自治体への命令権を与え、国民には命令に従う義務を課すものである。このような制度が大震災でも必要ないことは明白で、これが「国民主権」と「基本的人権の尊重」を否定することは明らかである。  第三に、合区解消の自民党案は、議席配分について、人口比例をやめ、過疎地に有利に変えるものである。これが法の下の平等に反し、議員を人口比例で選出する民主制に反することは、世界の常識である。つまり、これは「国民主権」と「基本的人権の尊重」を否定することは明白である。  権力者は国民に誠実に向き合ってほしい。  小林節・慶応大名誉教授

       日刊ゲンダイ6/6日より転載

橋ーー論を全面的に支持します

 
 
 

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