普天間の負担は増加した!
米軍普天間基地 運用停止期限どころか…
負担増え新基地も強行
外来機急増 爆音拡大 岩国・嘉手納・米本土から
安倍政権が米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「運用停止期限」として設定した2019年2月が迫る中、同基地で外来機の飛来が急増していることが分かりました。
政府は「沖縄の負担軽減」を口実に、垂直離着陸機MV22オスプレイなど普天間所属機の訓練を日本全土に拡散していますが、米軍は同基地を自由勝手に運用し、むしろ負担が拡大している実態が浮かび上がります。
防衛省沖縄防衛局が宜野湾市に提供している普天間基地の米軍機離着陸調査(17年4月~18年12月)によれば、18年以降、外来機の飛来が大きく増加。17年4月~12月と18年4月~12月の外来機飛来回数を比較すると、18年は17年の6・5倍にもなります。
際立っているのが岩国基地(山口県岩国市)所属機です。もともと普天間に所属していたKC130空中給油機は14年8月までに岩国に移駐しましたが、昨年4月ごろから、ほぼ毎月、普天間に戻りタッチ・アンド・ゴーなどを繰り返しています。
また、沖縄県伊江村の強襲揚陸艦模擬甲板(LHDデッキ)拡張に連動し、昨年11月からF35Bステルス戦闘機の飛来が始まりました。同機は普天間、嘉手納基地(同県嘉手納町など)を拠点に、伊江島での訓練を繰り返す計画です。FA18D戦闘攻撃機も飛来し、爆音被害をもたらしています。
MC130特殊作戦機、KC135空中給油機など近隣の嘉手納所属機も目立っています。さらに、秋には米原子力空母ロナルド・レーガン艦載機のMH60ヘリも頻繁に飛来。例年、同時期に沖縄近海で行われる空母打撃群の訓練に伴うものとみられます。
米本土を拠点とするF22ステルス戦闘機の飛来もありました。
普天間常駐機も傍若無人な飛行を繰り返しています。沖縄防衛局によると、日米合意で制限されている午後10時から翌朝6時までの深夜・早朝の飛行は17年4月から18年12月まで1081回にのぼります。うちオスプレイは330回です。
市民から市役所に寄せられる騒音被害の苦情はこの5年間で右肩上がり。14年度329件、15年度381件、16年度414件、17年度458件、18年度492件(12月まで)と急増しています。
安倍晋三首相は13年12月、普天間基地の「5年以内の運用停止」を条件として、普天間代替施設=名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う埋め立て承認を得ましたが、民意を無視して新基地建設を強行する一方、「運用停止」の約束をほごにし、米軍の飛行を野放しにしてきた責任が厳しく問われます。
赤旗1/31より転載
橋ーー怒り満腔