アベの本性
「安倍晋三という人物の本質を表している」――。こうネット上で話題となっている動画がある。首相に返り咲く前、2010年のバラエティー番組でのひとコマだ。お笑い芸人「爆笑問題」と改憲やイラク戦争について激論を交わしているのだが、口から出てきたのは、耳を疑う言葉のオンパレードだった。 話題の動画は、日本テレビ系のトークバラエティー番組「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。」の最終回(10年8月27日)。ツイッターの投稿をキッカケに大拡散し、2万回以上リツイートされている。 9年も昔の動画が今になって拡散している理由は、一国の首相としていかに“危険”かを表している内容だからだ。 安倍首相は爆笑問題とのトークで、日本がイラク戦争を支持したことについて「間違っていなかった」「(イラクで)大量破壊兵器が見つからなかったことは残念」などと言い放った後、問題発言を連発。爆笑問題の太田光が「間違った判断で死ななくてもいい人がボコボコ死んでいったことに関して、どう思いますか?」と投げかけると、次のように居直った。
<安倍「大変残念なことですけれどもですね……」 太田「残念???」 安倍「でも、あの時にね、実際に(大量破壊兵器が)あったかもしれないんですよ」 太田「なかったんですよ」 安倍「なかったけど、しかし……」 太田「(大量破壊兵器がある)可能性だけでそれ(戦争を)やっていいんですか?」 安倍「そりゃそうですよ」 太田「可能性だけで根拠もなく、人相が危ないからといって撃ち殺していいんですか?」 安倍「苦しい判断がありますよ。時にはね」> このやりとりの直後、太田が「苦しいのは死ぬ方ですよ」と反論したが、まったくその通りである。
仮にも一国の首相が、40万人以上が犠牲となったとされるイラク戦争について、「残念」のひと言で片付け、根拠のない戦争を肯定しているのだから、どうかしている。一体、頭の中はどうなっているのか。 ■政治家として危うい自己愛型の性格 臨床心理士の矢幡洋氏がこう言う。 「安倍さんの発言には、典型的な自己愛性パーソナリティーの特徴が表れています。特徴として、他人に対する共感がない、自分の非を認めようとしない、などが挙げられます。負けず嫌いなので、自身の主張の論理が矛盾していても反論が先に出てきてしまう。プライドが高いため謝ろうとしないのも特徴です」 ネット上では、「サイコパスでは?」との声も上がっている。 「サイコパスとは少し違います。サイコパスは、自分に得になると考えたら、相手より自分を低く見せたり、卑屈になったりします。しかし、自己愛型の人は、屈辱的な姿を見せたくない。自分が一番で、強く、カッコいいと思っているのです。自己愛型の人は政治家として、危うい。折れるべきところで折れないので、結局、周りにイエスマンしか残らなくなりますから」(矢幡洋氏) 安倍首相は「汚染水はアンダーコントロール」「辺野古のサンゴは移した」などと、ウソも平気でついている。根拠のない戦争を肯定するウソつき人間が権力を握っているということだ。ーー日刊ゲンダイ2/20より転載
橋ーーまさしく論の通り