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辺野古基地建設に思う


 十九日社説は「民意示す機会を平等に」と、沖縄県の辺野古基地建設に関して賛否を問う県民投票で不参加を決めた五市に翻意を促す内容だった。賛意する。戦後、「銃剣とブルドーザー」によって土地を奪い取られた県民にとって民主的手続きを経て決められた投票での意思表示の機会を奪う事は、憲法で定められた参政権のはく奪であり、法の下の平等権も侵害する行為だからである。正々堂々と賛成、反対意志を示す機会は全県民に与えられるべきと考える。投票不参加の市があったからとして「全県民の意思は示されてない」と政権側が述べたいとするなら余りにも姑息である。一方、同日の「かお」欄は新直木賞受賞者を紹介するものであった。受賞作「宝島」の冒頭は「われらがオンちゃんはあのアメリカ軍に連戦連勝し続けていた英雄だった」で始まる、奇しくも沖縄物語である。米軍に連勝とは戦後、米軍倉庫から略奪を働いた「戦果上(センカア)ギャア」という窃盗行為を指す。違法行為が喝采をあび、英雄視されたところに当時の県民感情が窺える。さて二十日の「読書」では法学者最上氏作「未知の余白から」が紹介されていた。中で、氏は「明日はわが身と考えれば少数派側に立てる」として共生思想の原理をそこに立てている。沖縄米軍基地問題も取り上げている同書を読みたいと考えた。--20日南世論へ投稿しました。さて採否は?

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