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続・ミタゾノ県政再検・記事は下段です


 海外出張に出かけた知事が日程変更を「指示」した結果、協力していた企業との関係を「拗らせ」、出張目的であるトツプセールスの機会を放棄した――。鹿児島県職員の「復命書」に記されていた記述は、他県では例を見ない驚きの内容だった。(参照記事⇒「【暴君の証明】三反園鹿児島県知事・フランス出張の実態(上)」)  身勝手な知事に対する職員の抗議ともとれる復命書だが、事実関係の確認を求めたHUNTERの記者に対し、県は文書による回答を頑なに拒否。事実上その記載内容を否定する説明をしている。子供でも認めないであろう、そのお粗末な言い訳とは……。

■日程変更―秘書が「独断」で「打診」???  HUNTERが鹿児島県に対して行った情報公開請求の窓口となったのは、問題の復命書を作成した県PR・観光戦略部かごしまPR課。同課は、復命書の記述内容について確認した記者に、およそ次のように説明している。

通用しない姑息な言い訳  ゴタゴタが起きたことと、衝撃的な復命書の記述について、これほど酷い言い訳はあるまい。日程変更は、知事の指示ではなく、知事の秘書が、知事の体調を気遣って「独断」で「打診」し、その打診を今度はかごしまPR課の職員が「知事の指示だと思い込んで」日程を変更し、復命書にそのまま顛末を記したのだという。結論から言って、あり得ない話だ。

 まず、“暴君”といわれる三反園氏は、自分の知らないところで物事が決まるのを極端に嫌う性格だ。鹿児島県庁では、知事の承諾がないまま、スケジュールを動かすことなど不可能な状態なのである。わがまま勝手な三反園氏の言動に振り回されている職員が、「独断」で日程変更を「打診」するはずがない。

象徴的な“事件”が、今年7月に起きている。ブラジル・サンパウロで開かれたブラジル鹿児島県人会主催の夕食懇談会で三反園氏は、県議会議長による締めくくりの挨拶中に突然激高。旅行会社の女性添乗員を、指さしながら怒鳴りつけていた。

 懇談会の会場を出て姿を消しておきながら、戻るや否やの暴力的言動。こんな人間が、勝手に公務日程が変更されることを許すはずがない。知事の身近に仕える秘書は、三反園氏のそうした性格を知っていて当然であり、「独断」で暴君のスケジュールをいじることなど考えられない。

 次に「打診」についてだが、これは「知事の指示」を否定するための便法に過ぎまい。「指示ではなく打診」――。つまり、知事の意思が入っていないことを主張するためには、「秘書の独断による打診」しかないのだ。姑息な主張に、県の苦しい立場がにじみ出ている。

 お粗末なのは、かごしまPR課の職員が「打診を指示と思い込んだ」という県側の言い分である。これほど分かりやすい嘘に騙されるほど、県民はバカではあるまい。そもそも、日程変更についての相談を「打診」ととろうが「指示」と誤認しようが、“変更の理由”について確認するのが社会人の常識だ。意味もなく公務日程の変更が許されるはずはないのだから、当然だろう。日程変更を持ち掛けられたPR課の職員は「何故か」と知事秘書に理由を聞いたはずだ。しかし、復命書には知事の体調不良について一切記されていない。聞かされていれば、枕崎フランス鰹節側も納得してスケジュール変更に応じていたはずで、「関係が拗れる」ことなどなかったと思われる。病気の知事を「気の毒」と思い「残念」と嘆くことはあっても、感情を高ぶらせることなどなかっただろう。作り話には、どうしても無理がくる。

 復命書が作成されたのは、当該出張が終わった後だが、その日まで知事の体調不良を「知らなかった」とする県側の言い訳も、やはりお粗末と言うしかない。もう一度復命書を見てみよう。(*問題の記述の赤い囲みはHUNTER編集部)

 出張者は、かごしまPR課の課長ら3人。捺印の状況から、復命書はその3人の他、観光戦略部の部長、次長を含む14人の職員が確認していたことが分かる。異例の記述について、何の議論もないまま決裁するとでもいうのだろうか。まず、あり得ない話だろう。

 誰が聞いても呆れる苦しい言い訳は、県職員による知事への忖度か、あるいは知事周辺による指示によるものかのどちらかだ。いずれにせよ“隠蔽”なのだが、それが三反園知事の「指示」で海外出張の日程が変更され、関係団体との関係を悪化させたり、出張が失われたりしたことを隠すためであるのは言うまでもない。復命書の記述内容について事実確認を求めたHUNTERの記者に対し、文書での回答を頑なに拒否する姿勢も合わせ、異常な事態と見るべきだろう。

 復命書の記述が衝撃的だったのは確かなようで、昨日の配信記事を読んだという鹿児島県のOBは、こう話している。 「本当にこんな復命を行ったとは思えなかったが、復命書のコピーが記事に貼り付けてあるので、信用せざるを得ない。公文書は、記述してある内容がすべて。口頭であれこれ言い訳しても、通用しない。  三反園さんの暴君ぶりは、県庁内でも知らない職員がいないくらい。8割以上の職員は『早く辞めてもらいたい』と思っているんじゃないか。それくらい、この知事は酷いということだ。知事の身勝手に振り回されてきた職員はたくさんいるし、怒鳴られた人も数多くいる。伊藤さん(裕一郎前知事)は、確かに上から目線の物言いをする人だったが、理不尽な対応をすることはなかったし、言うことに筋が通っていた。三反園訓は、あらゆる面で歴代最低の知事だ」ーーハンターニュース10/9

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