日刊ゲンダイを読め、だってアベが
「日肝ゲンダイ」紙は「リベラ」紙と並び好きなマスコミである。マスコミの本分、「権力者の監視」に努めていると思うからである。尤も電子版で読ませて貰っている読者なのですがーー
以下、アベ対ゲンダイの構図の解説である。
現代ビジネス18/2/28より転載
『日刊ゲンダイ』を読めとは恐れ入る
『「ある夕刊紙は…」愛読者の安倍首相、日刊ゲンダイを批判?
(2014年2月13日・『日刊ゲンダイ』)
記事の冒頭は、衆院予算委員会での安倍首相の発言を紹介。 《「ある夕刊紙は私のことをほぼ毎日のように〈人間のくず〉と報道しております。私は別に気にしませんけどね」と笑いながら受け流した。》 ここまで書き、「どうも『日刊ゲンダイ』を指しているようだが」と辛口のゲンダイ師匠は紙面で言い返す。 《本紙は首相のことを「ボンクラ」「嘘つき」とは表現したが、一度も「くず」とは報じていない。》 ああ、子どものケンカみたいで最高。そして結びは、 《麻生副総理と同様、熱心な本紙読者として知られる安倍首相。今後は2人一緒に細心の注意で熟読してもらいたい。》 皮肉たっぷりの『日刊ゲンダイ』の切り返し。 それから2年経った2016年2月。またしても安倍首相とゲンダイ師匠の「直接対決」が勃発した。 2月4日の衆院予算委員会で当時の民主党議員が「言論機関が権力者の意向を忖度し、権力者への批判を控えるようになるのではないか」「安倍政権に批判的なテレビキャスターやコメンテーターが次々と番組を降板している。民主主義の健全な発展にもマイナスだ」と問うたところ、 「今日、帰りにでも『日刊ゲンダイ』を読んでみてくださいよ。これが萎縮している姿ですか」と安倍首相が答えたのだ。 これに対し翌日のゲンダイ師匠は「『日刊ゲンダイ』を読めとは恐れ入る。」 「国会の場で安倍サマのお墨付きを得てしまった以上、今後も必死で報道の自由を行使しなければならないが、そんなに愛読しているのなら、ぜひ記事の内容もきちんと理解してもらいたいものだ」 名勝負数え唄、ここにあり。 安倍首相には「『読売新聞』を熟読していただいて」という名言もあるが、『朝日新聞』と『日刊ゲンダイ』も熟読しているのだとわかる。 今回の『産経新聞』の沖縄報道と首相のメディア批判。新聞社も首相も嫌いな相手には熱くなる。次の舌戦はいつか? イデオロギーを事実よりも先行させない」というルールをお願いしながら、バトルを追っていきたい。