三丁目の夕日2
コミック「三丁目の夕日」から題材をとった、私的昭和30年代追想記である。 【夜汽車】歴史ある旅館の跡取り娘朝子は親の勧める観光協会長の息子と見合いを控えた前日、好意を寄せていた別の旅館の板前見習いの次郎と「駆け落ち」したのは昭和35年。青森の片田舎の駅で待ち合わせて、上野に...
「三丁目の夕日」追想①
本論で描くのはコミック「三丁目の夕日」から題材をとった昭和30年代の追想記である。戦後10年を経て、新憲法下、国家という軛〈くびき〉から解放され、〈個人として〉国民が生活に勤しみ始めた時代と言える。BGMには「私の青空」をお勧めしたい。歌詞の一部は〈夕暮れに仰ぎ見る輝く碧空...
3,11から10年の自分
フクシマ事故から10年。個人的マスコミ対応の最近です。あの日、津波映像に驚愕〈きょうがく〉させられ、仲間の釣り人達に用心をと直後の電話をした後、原発爆発映像に釘付けになってました。その後はカンパや水・米など物資支援に協力しました。核のゴミの南大隅町廃棄計画を知り、反対運動に...
哲人論・ベーコン
先のデカルトは「大陸合理論」の始祖とされ、比して、F・ベーコンは「イギリス経験論」の始祖とされる。デカルトが「我思う故に我あり」の語を残したように、ベーコンは「知〈知識〉は力なり」の語で有名である。正式の名はフランシスコ・ベーコンである。...
哲人論④デカルト
中世、暗黒の時代を乗り越えて、近代哲学を開始したのが「近代哲学の祖」デカルトである。それまで主流は「スコラ神学」と言われるキリスト教の教義研究の学問であった。スコラはスクールの語源である。もっと遡ればローマ帝国時に奴隷に生産させて、する事のない暇人をスコラと呼んだのである。...
三高から四低へ
「哲学者論⑤デカルト」の予定でしたが延期とします。理由は、アリストテレス以後哲学が長い暗黒の時代に入るからです。キリスト教が瞬く間にローマ帝国の中で支持を広げると、権力者は同教を国教として認定し、キリスト教神学が学問の王道になります。「哲学は神学の僕〈しもべ・召使〉」とされ...
哲人論➂アリストテレス
プラトン〈哲人政治論〉の続きから。彼は考えた。正義の伝道師ソクラテスに何故、死刑の判決がでたのか。その理由を彼は指導者達が愚かだった所為だと断定する。故に師の叡知を見抜けず、ポピュリズム〈大衆迎合〉的にソクラテスに獄死の判決をするに至ったのだと。愚かな人間が政治に加わっては...